CBいちさん倶楽部 2014年全国ミーティング in 榛名湖

2日目の出発前 榛名吾妻荘玄関前にて(かあるさん撮影)


【2014年7月】

がめら「もう7月じゃん!今年の幹事誰よ?」
かすぺ「あれ?がめさんじゃなかったっけ?」
がめら「・・・・・」

慌てて計画を立て始める。
過去の開催地から今年の候補地を木曽町と榛名湖の2つに絞って検討。

・御岳山を望む木曽町の朝は爽快だべっ!
・朝もやと太陽に輝く榛名湖畔は爽快だべっ!

さて、どっちにするか・・・・2日目の行動を考慮するとイベント性が高いのは榛名か?
山岳だけに特化すれば7合目までバイクで登れる御岳山だな。

最終的に決めたのは、つい10日ほど前(2014/06/21)に発表された「富岡製糸場 世界遺産登録決定!」のニュースだった。
と言っても製糸業には全く疎く、ニュースを聞いても「ふ〜ん」だったのだが、イヤでも聞かされるニュースに反応し同時に興味をそそられたのはその成り立ちだった。

官営の製糸工場として1872年に着工されたそうだが、その官とは明治政府を指している。
1867年に水戸家から徳川慶喜が日本国最後の将軍になり、その一ヶ月後に崩御された孝明天皇から明治天皇へとなり明治時代がスタートする。
しかし徳川幕府は依然継続されたままであり、明治政府などまだどこにも存在していない。

同年9月の大政奉還から戊辰戦争(〜上野戦争)へと発展し、薩摩を中心とした新政府樹立となったのが1869年。
そして廃藩置県の断行によりやっと明治維新が終焉を迎えて実質的な明治政府が稼働を始めたのが1871年である。

その時の大蔵財政を握ってきたのが渋沢栄一であるのだが、その名前がここで出てくるとは思ってもいなかった。
まして官営の切っ掛けとなった粗悪品混在による信用失墜を忠告したのがアーネスト・サトウであり、政府に伝達したのがハリー・パークス公であったとはちょっとした衝撃であった。
つまり新政府稼働と同時に世界市場に目を向けている英国人や渋沢などの高官の行動力がなければ、この世界遺産は誕生しなかったのかもしれない。
実に面白い成り立ちだ。

そんな史実が判ってくるとどうしても見たくなる。
幸いにも榛名湖から40kmと離れてないし、どうせ南下するなら妙義山のヒルクライムも堪能しちゃえっ!・・・・って事で決定!

一方で後日談となるが、この計画を立てた2か月後の9月27日、御岳山が突然の噴火を始め、この全国MTが無事に終了した現時点(10月13日)で死者56人行方不明者7名という戦後最悪の火山災害が発生した。
もし木曽町に決定してたら御岳山の7合目までの登山ツーは実施していたであろうし、今回の噴火が2週間後だったら・・・・・・と考えると、未曾有の災害で亡くなった方々のご冥福をお祈りすると共に、これも史実として記憶に留めておきたいと思う。

しかし今年の10月の気象は異常だ。
先週の台風18号が最大級の大型台風という事で、九州・中国地方に甚大な被害を及ぼしたばかりだが、すぐに19号が接近してきている。
しかもこれが特大の大きさらしい。

今週初めにはこの3連休は関東直撃の予報が出ていて「ありゃ〜・・・」ってな感じだったのが、次第に速度が遅くなり、木曜日の情報では土曜日にはまだ沖縄県を北上との情報。

一先ずホッとしながらも計画の見直しプランを立てておく事にする。
当日雨と風があれば2日目は世界遺産直行&解散のパターンだ。
ま、これは1日目の様子を見ながら”かすぺ”さんと協議すればよかんべぇ。

2014年の参加者は、
しんむらさん
かすぺさん
そのっちさん(お初です!)
はなげさん
しろしさん
かあるさん
やまもとさん
まっちゃんさん
がめら
の計9名。

【2014年10月11日(土)】

10時

6時に起きて気象庁のサイトを確認する。
何とか大丈夫そうだぞ!

しかしエンジン掛けるの何か月ぶりだよ?
いや、子がめが結構乗ってるし先週も静岡まで走ってきたらしいから、整備は問題ないとして、自分が乗るのは半年ぶりか・・・・・。

まぁ、15時までに榛名に到着すればいいので、点検&まったり走行で行きましょうかね。
台風接近の影響で3連休の初日にも関わらずカラカラの関越道。

途中でちょっとした渋滞に遭うも問題なく進む。
しかしトレーラーの後ろに付いて70km/hで走ると、誰も後ろに続かないのね・・・・。
パトカーさえ、いや高速教習車さえ追い越していく・・・・・別にかまわないけど・・・・。

13時

渋川伊香保ICを降りて上毛三山パノラマ街道を進み、伊香保温泉手前のコンビニで昼食休憩。

風も無く穏やかな気候。
冬物ジャケットのインナーを抜いてきたにも関わらずジットリと汗ばむ。

しかし休憩なしで160km走るのが辛くなってきているかも・・・・・。
ドカッと座ってまったり休憩。

14時

榛名湖到着。

ちょっと早く着いたので榛名富士を裏から見てみようと榛名湖の反対側まで行ってみる。
ちゃんと整備されている周遊路は気持ちがいい。

澄んだ湖面の反射が美しい。
ベンチに座って読書でもしたくなるようなとっても穏やかな時間だ。

そして裏から見た榛名富士がとても綺麗!
紅葉にはまだちょっと早いようだがそれでも広葉樹の多くが色付き始めている。

湖から見た周遊路。
微かなさざ波と木々の揺らぐ音が心地よい。

隣を老夫婦が手を繋いで散策している姿が印象的だった。

本日お世話になる榛名吾妻荘

榛名山頂上にある榛名湖の畔に位置する民宿で、以前は国民宿舎であった施設を民間が経営する第三セクター管理との事。(建物は町所有で経営は民間)

とっても綺麗な施設で一安心。

というか電話とメールでのやり取りをこの2ヵ月やってきて、とても丁寧で親しみやすい印象を持っている。

特に何度も電話で応対頂いた方にはいろいろと便宜を図ってもらって好印象だったのだが、一担当者だと思っていたその女性は、実は副支配人だったと後で知ってビックリ!

家族でも泊りにきたいと思う施設でした。

今回は9名なのだが、10畳(実質8畳)に3名づつ3部屋と、とてもゆったりとした割り当てをしてもらった。
繁忙期である事を考えると有難い話だ。

部屋からの眺望も素晴らしい。
榛名湖が一望できる。

そして最上階にある展望風呂からは・・・・・

最高の榛名富士を望める。

位置的に日の出が榛名富士から出るらしく、風呂場にも部屋にも「明日の日の出は6:15です」と張り紙がしてあった。

ここから見る日の出はきっと素晴らしいのだろう。
(絶対起きられないと思う・・・・・・)

15時

そうこうしているうちに最初に到着したのが今回お初の”そのっち”さん。

速攻で展望風呂へ。
後続が到着するまでの30分間、2人でワインを飲みながら昔の2サイクル時代の四方山話!
これ、勿体ないから”かすぺ”さん来るまでとっておこう!・・・・ってな話で盛り上がる。

この後続々到着して、17時半には全員無事に到着を確認。

18時

18時半からだって言ってるのに待ちきれずに食堂へ。
あわてて準備中!

ちなみに左の女性が今回お世話になった副支配人。

さぁ、じゃぁもう始めちゃいましょうか。

んじゃ、ここからは恒例の「ご自由に!」って事で!

そう言えばこれまで余り他の宿泊客と一緒に食事をする事って無かった気がする。
だからこうしたネットでの公開には肖像権が発生するだろうから、一応モザイク処理を施す事にした。

尤も、ここに写ってるメンバーにも肖像権はあるようだが・・・・・!?

まぁ、それも程度問題があって、ここでは、
・明確に顔が判明できる場合
・車両や店名などが容易に判明できる場合
に限って行うものとする。
また宿や店の関係者は除外している。





















20時

あっという間のひと時。
またスタッフが暖かく見守ってくれるんだ、これが。

まぁ、”はなげ”さんはいつもの事だから放っておくとして(!?)

ノリノリだったのが”そのっち”さん!
こんな親しみやすい人だったのか・・・・・。

え〜っと・・・・いろんな意味で・・・・すみませんでした!!
(反省してます・・・・)

お土産コーナーを漁ったら宴会第二現場へ直行!

直行だってば・・・・

いきなり全開モード!



切れてしまった!ゴメン!





0時

こうして夜は更けていったのでした・・・・・。

10月12日7時

標高1100mの10月の朝は朝霧で一杯!!
もう、うすら寒いです。

7時半

早朝から湖畔散策に出かける人、展望風呂で汗を流す人、やっと起き出してくる人・・・・・まぁ、それぞれです・・・・。

朝食後は自然にバイクに集まる・・・・・の図。

そう言えば、たまにはバイクの集まりだって事も思い出してみましょうかね?
(以下、かあるさん撮影)











9時

出発前。

全員で集合写真。
(左から4人目は出発時間が同じだった単独のXJR氏)

それでは2日目スタート!
(かあるさん撮影)

2日目の最初はPV(プロモーション・ビデオ)用の動画撮影。

表榛名のバス停から榛名富士ロープウェイ入り口までの1300mのストレートを利用した”超格好いい!”動画を撮る!・・・・予定だった・・・。

いや、実際に撮ったし、みんなに協力してもらってポーズまで付けてもらったのよね。
なのに・・・・・失敗でした!!

シーン1:
先行しているカメラ車を後ろから1台づつ「ピース!」しながら追い越して抜けるシーン。
  ⇒カメラのタッチパネルを荷物が押してしまったようで、撮影開始20秒でブツッと切れていた・・・・。

シーン2:
そのままバス停でUターンして全員が1列で走っている様をカメラ車が追い越していく。
その際に「ピース!」を!
  ⇒連続して撮っているので切れている事に気付かずにそのまま・・・・・。

シーン3:
カメラを外して全員が走ってくるのを手で追う。
  ⇒動画のスイッチがなかなかスタートしないので何回も押していたら電源が切れてしまった・・・・・。

とまぁ、要はデジカメの動画の扱いに慣れていない事が敗因・・・・ショ〜ック!
精進してリベンジします・・・・。

9時半

榛名湖を離れる直前。
まだ朝露が榛名富士を覆った状態だ。

ここから妙義山へと向かう。
(かあるさん撮影)





11時

妙義山ヒルクライムの入り口にある道の駅みょうぎ(物産センター)で休憩。

途中、上毛三山パノラマ街道が県217号から県51号に変わる下町南交差点で前方に高らかな汽笛を鳴らしながら爆走している蒸気機関車を発見!

信越本線を高崎から横川まで休日のみ走る「SL碓氷」であった。
かの有名なD-51だそうな。

下町南交差点から800mで交差する松井田駅では10:34分に通過したばかりのデゴイチの黒煙があたりを覆い懐かしい石炭の匂いが漂っていた。

道の駅で休憩中に「蒸気機関車の煙ってあんな匂いがするんだぁ!!」とか言われると、
えっ?そうなの?
子供の時分(45年前ほど前まで)は街に出るのに普通に乗ってたんですけど・・・・・とは言えなかった・・・・。

偶然の遭遇とはいえ楽しい時間であった。









ところで、よその人のバイクの前で何やってるんですか?

妙義山へはちょっとしたアップダウンが続く。
(かあるさん撮影)

約20分で到着。

榛名湖と同じ標高である1100mの山頂はまだモヤがかかった状態だ。
(かあるさん撮影)



えっと・・・・・ま、いっか・・・・・。
(かあるさん撮影)

駐車場前の道路を渡ると、中之嶽神社がある。

ここで紅葉と高原の昼食を楽しむ・・・・予定だったのだが・・・・・。
紅葉はまだ先のようでちょっと色付いているだけだった。
残念!

しかし今日一日無事に全員が帰宅できますように!と祈願。(してる?)

出ました!巨大な大黒様。
お金が欲しい人はスリスリすると・・・・?
(かすぺさん撮影)

そして・・・・・どうする?・・・・や、やってみる・・・・?

途中で”そのっち”さんにあっさりパスされる・・・・。
しかも「その苦しげな姿を撮ってあげましょう!」とカメラを奪われてセルフ苦しみ!の1枚。

絶対に「ちょっと挑戦してみようぜ!」などと考えてはいけないという教訓でした。

みな同じ後悔を抱きながらも引き返せないし・・・・・。

その分だけ、やりき切った瞬間の喜びは大きいってもんだ!



早速社殿にお参り。
(かあるさん撮影)

この苦労は記帳に値する!

当然の事とはいえ、登ったら降りる・・・・と。
(かあるさん撮影)

もうすでにプルプルの状態です。


11時半

昼食予定の中之嶽ドライブインに集合。
”そのっち”さんが現れないので駐車場に戻ってみると、もう時間との事。
そのままここでお別れ。
お疲れ様でした。初参加ありがとうでした!
気を付けて帰ってね!

「ちょっと早目の昼食にしましょう!」とか言いながら、ま〜のんびり営業の食堂。
結局12時過ぎちまった。ついにはレトルト説も流れ始め・・・・。

しかし予想に反して意外に美味しい!
ちょっとビックリ!

12時半

ここで京都組と山本さんがお別れ。
京都組は今から帰っても7時間は掛かる予定。
台風に向かって帰る感じだけど、焦らずゆっくりね!

全員で1枚。
ここでお別れの方、お疲れ様でした!

渋川から伊香保に続く「上毛三山パノラマ街道(県33号)」から妙義を下仁田に向かって下る県51号もまた「上毛三山パノラマ街道」となる。
R254と突き当たった交差点で”しろし”さんとお別れ。
ど〜しても「荒船の湯」に浸かりたいんだとか・・・・お疲れ様でした!

さらに富岡市に向かう下仁田IC手前で”かある”さんともお別れ。
お疲れ様でした!

13時半

富岡製糸場到着。

公営の駐車場に向かってみると、4輪は満車状態だったがバイクはあっさりと駐輪できた。

ここから330mの標識。

細い路地のような道を進む。
軽自動車が1台通れるくらいの広さだ。
こんなところに官営の巨大工場があるなんて想像ができない・・・・・。

と思ったらいきなり右手に正門があった。
6月に各局が盛んに報道していたあの正門だ。

覗いてみると・・・・・なんか奥がありそうだぞ!

早速左手の券売所に行く。
並ぶ必要もなくここでもあっさりと買えた。
入場料500円也。

先ず最初に「東繭倉庫」という乾燥させた繭を保管する棟がある。
現在は歴史などの展示部屋になっていた。
撮影禁止だったが如何にもきな臭い倉庫然としていた。

幅12mの「東繭倉庫」を抜けると繭の乾燥場があるハズなのだが、ここが大変な事になっている。

老朽化による雪害倒壊なのだが、修復には100億円を要するとか。

それにしても大変な破壊のしようだ。
復元保存ができればよいのだが・・・・・・。

乾燥場を抜けると西の繭倉庫。
全長は104.4mだそうな。



一度、東繭倉庫まで戻って隣の敷地に進むと「操糸場」がある。

これが柱のないトラス構造というやつか。

どうもデジカメの調子が悪く、ここでも撮影大失敗。
機械の画像が1枚も撮れていない。なんか変だな・・・・。

なのにじっくり撮った写真は無事だ。

よく判らない装置とギアと・・・・・。
でも・・・・何か楽しい・・・・。

揚返場という生糸を巻き直す行程の工場へ続く渡り廊下。

そういえば昔の校舎って廊下の真ん中に階段があったりしたなぁ・・・・・。

建設指導者の住居であったブリュナ館。
後年には工女の学校として使用されたそうな。
かなり歪が来ている感じが・・・・・・。

工女の寮。
もう外階段も朽ち果てて危険な状態だが、逆に言えばよく建っていると思うわ。
水平のラインもボロボロだし、早急な改修が必要だと感じる。

14時半

富岡製糸場を後にして富岡ICから上信越自動車道へ。
とっても空いている。ガラガラだ。
関越と合流してからも渋滞は一切なし。

まさに台風が迫っている事による恩恵なのだろうが、16時になっても高速道路上を日差しが照りつけ、台風を思わせる予兆は全くない。

あまりに空いているので行きと同様に全線トレーラーの後ろで70km/hで走る。
とてものんびりとした時間だ。

17時

地元給油で無事帰宅。


皆さん大変お疲れ様でした!
全員の帰還報告を受けて無事幹事の仕事を終了する事ができました。
台風の進行を考えるとギリギリセーフ!ってな感じでしたが結果オーライという事で!

また来年もお会いしましょう!
ありがとうございました!

総走行距離:407km
燃料消費量:23.51L
燃料消費率:17.31km/L

おしまい!